レポート 基本編

この記事でわかること: ・Forguncyを使ってSmooth Printでラベルを印刷する方法 ・ラベルに任意の文字列を印字する方法 |
本記事はブラザー販売株式会社様よりラベルプリンターを貸与いただき作成しました。
ご協力いただき誠にありがとうございました。

プロジェクトファイル (作成バージョン:(10.0.12.0) | smooth_print_before.fgcp smooth_print_after.fgcp(実装済みプロジェクトファイル) |
1.プロジェクトを確認する
今回の演習で使用するプロジェクトおよび環境の確認をします。
手順1-1.システム構成の確認
今回作成するシステムの構成は下図の通りです。

また、今回使用するラベルプリンターの型番は「TD-4550DNWB」です。
手順1-2.Forguncyページの確認
プロジェクトには1つのページが内蔵されています。
今回実装する処理はお使いの端末のOSによって処理が異なります。
そのため、ラベル印刷を実行するボタンは2つ用意しています。
実装済みプロジェクトをご利用の際には、お使いの端末と一致するボタンを押下してご利用ください。

2.Smooth Printのための環境設定を行う
手順2-1.ブラザー工業様のサイトで開発ツールをインストール
Forguncyアプリを作成する前に、開発ツールをブラザー工業様のサイトからインストールする必要があります。
使用するプリンターによって必要なツールは異なります。
一例として今回の記事で使用したプリンター「TD-4550DNWB」のリンクを掲載します。
下記リンクを参考に、それぞれのツールのダウンロードを行ってください。
- P-touch Editor 5.x:ラベル編集用のエディタツール
- プリンター設定ツール:本体設定のユーティリティツール
- (Androidのみ)Smooth PrintのAPKファイル:Smooth PrintのAPKファイルとサンプルプログラム

3.ラベルを作成する
手順2でインストールした各ツールで設定を行います。
手順3-1.ラベルの用紙サイズを設定する
プリンター設定ツールを起動し、[用紙サイズ設定]>[用紙サイズ設定(S)…]をクリックします。
用紙サイズ設定ウィンドウが開くので、作成したいラベルのサイズを選択または[新規(N)…]ボタンを押下して新しく作成します。
ラベルの用紙サイズを選択、または[新規(N)…]から作成し設定します。
設定が済んだら、[オプション(O)]>[コマンドファイルに保存]をクリックして設定をエクスポートします。
エクスポートされたbinファイルは後の手順で使用するため、保管場所を確認しておいてください。

手順3-2.P-touch Editorでラベルを作る
P-touch Editorを起動し、[新規作成]>[新しいレイアウト]をクリックしてラベル作成を開始します。

リボンの[用紙]>[メディアサイズ]>[メディア]から手順3-1.で作成したbinファイルのラベルサイズに合わせて用紙サイズを選択します。

リボンの[テキスト]を押下し、ラベルにテキストを5つ配置します。
配置したテキストには、上から順に下表の内容で文章を設定します。
テキストに設定する文章 |
sample_label |
text01の印字 |
text01 |
text02の印字 |
text02 |

上から3番目(text01)と最後(text02)のテキストにはオブジェクト名を設定します。
オブジェクト名を設定することで、Forguncyアプリから受け取った値をラベルに出力できるようになります。
テキスト「text01」を右クリックし、[プロパティ(R)…]をクリックします。
テキストのプロパティウィンドウが開くので、[拡張]タブの[オブジェクト名(N):]欄に「text01」と入力します。

設定が終わったら[ファイル(F)]>[名前を付けて保存(A)]を押下し、.Ibxファイル形式で保存します。

4.端末の準備を行う
ラベル印刷を行う端末(Android/iOS)の設定を行います。
端末のOSによって手順が異なるため、ご自身の環境に合わせて手順4-1または4-2のどちらかに沿って実行してください。
手順4-1.Androidの準備を行う
Android端末用のSmooth Printアプリをインストールします。
手順2-1.で入手したSmooth Printアプリのzipファイルを解凍します。
解凍するとapkファイルがあるので、お手持ちのAndroid端末にファイルを渡すことでインストールが完了します。

手順3で作成したbinファイルとlbxファイルは、「/storage/emulated/0/」の配下に「smooth_print_test」というフォルダを新規に作り、その中に設置してください。
手順4-2.iOS(iPhone)の準備を行う
iOS端末の場合はSmooth Printアプリをapp storeからダウンロードします。

ダウンロードすると端末内にSmooth Printフォルダが生成されるので、手順3で作成したbinファイルとlbxファイルを格納しておきます。

5.Forguncyのアプリを作る
Forguncy Builder側の準備を行います。
手順5-1.テキストの入力欄を作る
ラベルに印字するテキストの入力欄を作成します。
ここで入力した値は手順3-2.でオブジェクト名を設定したtext01とtext02の欄に印字されます。
B5セル~O7セルを選択し、リボンの[セル型]欄コンボボックスからテキストボックスを選択します。

同様に、B10セル~O12セルのセル型もテキストボックスに変更します。
手順5-2.印刷処理を実装する
ページに配置されているボタンにラベルの印刷処理を実装します。
AndroidとiOSで手順が異なるため、お手持ちの端末に合わせて手順5-2-1.または手順5-2-2.のどちらかを実行してください。
手順5-2-1.Androidの場合
B14セルに配置されているラベル印刷(Android)ボタンに処理を実装します。
B14セルのボタンを選択した状態で右ペインの[セル型]タブから[コマンド…]ハイパーリンクを押下しコマンドウィンドウを開きます。
コマンドの選択でページ遷移コマンドを選択し、「セルの値、または数式」を選んで入力欄に下記のように入力します。
=”brotherwebprint://print?filename=/storage/emulated/0/smooth_print_test/sample_label.lbx&size=/storage/emulated/0/smooth_print_test/sample_label.bin&copies=1&text_text01=”&B5&”&text_text02=”&B10 |


手順5-2-2.iOSの場合
B19セルに配置されているラベル印刷(iOS)ボタンに処理を実装します。
B19セルのボタンを選択した状態で右ペインの[セル型]タブから[コマンド…]ハイパーリンクを押下しコマンドウィンドウを開きます。
コマンドの選択でページ遷移コマンドを選択し、「セルの値、または数式」を選んで入力欄に下記のように入力します。
=”brotherwebprint://print?filename=sample_label.lbx&size=sample_label.bin&copies=1&text_text01=”&B10&”&text_text02=”&B15 |


これでアプリの作成は完了です。
6.デバッグを実行する
デバッグを行うには、動作確認したいページを開いた状態でリボンの[ホーム]>[デバッグ]>[開始]ボタン、またはForguncy Builderの左上にある▶ボタンを押下してプロジェクトをデバッグ実行します。

プロジェクトを実行し、各テキストボックスに値を入力して印刷ボタンを押下するとプリンターからラベルが印刷されます。

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