110‐01 UIパーツ| 基本編
Excelのピボットテーブルでは、簡単な操作で簡単に月次ごと・科目ごとなどの条件を付けてデータの集計や分析をすることができます。Excelライクな画面デザインが特徴のForguncyでも、もちろんピボットテーブル機能をサポートしています。
ここでは、日ごとに入力されている経費精算データを、ピボットテーブルを用いて科目別に集計を行う方法について解説します。
プロジェクトファイル | U110-01_Tabulation-by-subject _b.fgcp U110-01_Tabulation-by-subject_a.fgcp(実装済みプロジェクトファイル) |
ビューを確認する
ここでは、集計する経費精算に関するデータをビューの形にして使用します。
プロジェクトを開き、ナビゲーションウィンドウから「V_経費精算」ビューを開きます。
ピボットテーブルに表示する各フィールドと、年月の絞り込みに使用するための数式フィールド「年」と「月」が用意されていることを確認します。
数式フィールド
テーブルやビュー上のフィールドを使用して作成した計算や文字列操作を行うフィールドです。数式フィールドは、関数や数式を使って定義します。詳細については、以下のページを参考にしてください。
>数式フィールドの作成(Forguncyヘルプ)

ビューのメリットとデメリット
ビューを使うと科目の情報や組織情報はマスタのデータを参照するため、科目名や部署名などの項目を経費精算テーブルに直接入力するよりもデータの不整合が起こりにくいという利点があります。
ただし、ビューの作成にはSQLの知識が必要です。Forguncyのビュー機能については開発スタートガイドで詳しく解説していますので、詳細はそちらをご覧ください。
>クエリを使ってビューを定義する(開発スタートガイド)
ビューを使用しない場合、既にExcelでピボットテーブルを使用していればそのデータ元のテーブルを取り込んでForguncyの内部テーブルとする方法もあります。ExcelからForguncy内部テーブルを作成する方法については、下記のヘルプページを参考にしてください。
>ページからのテーブル作成(Forguncyヘルプ)
ピボットテーブルの基となるデータの確認
ピボットテーブルを使用するためには、その基となるデータ、いわゆるデータソースが必要となります。
Forguncyではピボットテーブルのデータソースに「リストビュー」を使用します。そのため、ピボットテーブルを作る前にリストビューを画面上に配置する必要があります。
サンプルプロジェクトでは既にB34セルに用意されているリストビューを使用します。この「リストビュー1」には「V_経費精算」ビューの項目が配置されています。ピボットテーブルに表示する各フィールドと、年月の絞り込み用の数式フィールド「年」・「月」がリストビュー内に表示されていることを確認します。

ピボットテーブルを作成する
画面の任意の範囲を選択し、セル型を「ピボットテーブル」に変更します。
画面上の選択範囲のセルが結合され、ピボットテーブル型セルとなったことを確認したら、右ペインの「ピボットテーブル設定」をクリックし「ピボットテーブル設定」ウィンドウを開きます。

「データソースとするリストビュー」に、画面に配置済みのリストビュー「リストビュー1」が設定されていることを確認します。

表示項目を設定する
引き続き、「ピボットテーブル設定」ウィンドウで表示項目の設定を行います。
行に表示する以下の項目を、「行」の枠内にドラッグ&ドロップで設定します。
- B35:日付
- G35:事業部
- M35:部
- S35:課
同様に、列に表示する以下の項目を「列」の枠内にドラッグ&ドロップで設定します。
- W35:大科目
- AB35:中科目

「行」と「列」に設定した項目の表示形式の変更をします。
「行」に設定した「B35:日付」クリックし、「フィールドの設定」を押下します。
開いた「フィールドの設定」ウィンドウの「表示形式」ボタンを押下し、表示形式を「日付」にし「2001/03/14」を選択します。

集計項目の設定
ピボットテーブルの表示項目と同様に、「値」の欄に集計項目として「AF35:金額」を設定します。

追加した「AF35:金額(個数)」をクリックし、「フィールドの設定」を押下します。
「値」に追加した項目は、初期設定では集計方法が「個数」になっています。
今回は金額の合計を表示したいので、これを「合計」に変更します。

「表示形式」ボタンを押下し、以下のように設定して見た目を整えます。
- 「分類」を「通貨」に設定
- 「小数点以下の桁数」を「0」に変更
- 「負の数の表示形式」で「¥-1,234」を選択

「ピボットテーブル設定」ウィンドウを「OK」ボタンで閉じます。
ピボットテーブルの見た目を整える
このままでもピボットテーブルによるデータの表示はできますが、より使いやすくするために見た目を調整します。
今回は月単位で科目ごとの集計をしたいため、「すべての小計をグループの末尾に表示する」のチェックを外しておきます。

各項目の見出しが見切れないよう、セルの列幅を自動で調整する設定を行います。
「スタイル設定」を押下し、「スタイル設定」ウィンドウで以下のように設定します。
- 「列幅」で「自動調整」を選択
- 「行ヘッダーの列幅」で「自動調整」を選択
また、データの量が多いため、スクロール操作がしやすいよう「操作中のみスクロールバーを表示」のチェックを外しておきます。

最後にリボンの「ホーム」タブから「セルスタイル」を選択し、ピボットテーブルのセルスタイルをお好みのデザインに変更します。

作成したページの確認
「経費一覧(月次)」ページを開きます。
画面上部にはあらかじめ用意されていた「対象年度」コンボボックスと「対象月」コンボボックスが配置されています。
画面中央部には先ほどまでの手順で作成したピボットテーブルが配置されていることを確認してください。
また、画面下部にはピボットテーブルのデータソースであるリストビューが配置されています。
このリストビューが配置されている行は非表示設定になっており、アプリケーションの実行時には画面に表示されません。

結果を確認
プロジェクトをデバッグ実行し動作を確認します。
画面を開くと、初期設定である2021年4月度の経費精算データを集計したピボットテーブルが表示されます。

ピボットテーブルについてもっと知る
ピボットテーブルについては、Forguncy開発スタートガイドでも扱っております。基本的な使い方からレイアウト調整、ピボットテーブルを基にしたグラフの作成方法なども解説しておりますので、こちらも併せてご覧ください。
>ピボットテーブルでクロス集計を行い分析に役立てる(開発スタートガイド)